センター試験化学を誰にでもわかるように解説!②
ケミカルだよ!!
企業で研究をやっている僕が分かりやすくセンター試験化学を解説していくよ!
受験生以外も見に来てくれるかもしれないから
誰にでもわかるようにかつ面白く説明していくね!
では!
2016年第1問問3
過酸化水素の分解によって発生した酸素を、水上置換でメスシリンダー内に捕集する。
♀シリンダー内の気体の体積が27℃、1.013×10^5Paで150mlであるとき、酸素の物質量は何molか?27℃における水の飽和蒸気圧は3.6×10^3Pa、気体定数はR=8.3×10^3PaL/(Kmol)とする。
解説!
はい!難問だと思います笑
実際にどんな実験をやっているのかを頭に思い浮かべられないと、なかなか説いても自信が持てないんじゃないでしょうか??
まずは頭に実験を思い浮かべましょー
こんな感じですね!酸素は水に溶けないので水上置換法でぶくぶくぶくっとメスシリンダーに酸素集めています。じゃあメスシリンダーの中には酸素だけだ!これで解けるぞー!
はい、間違いです笑(´・ω・‘)
飽和水蒸気圧って??
メスシリンダーのように密閉された空間であるところがミソです。
皆さんやかんが沸騰すると白い水蒸気が出ますよね?
実は水蒸気ってどんな温度でも、一定の量蒸発しています。これは水以外でもどんな液体でも蒸発しています。この蒸発した水蒸気を密閉容器に入れると、特定の力(圧力)を持ちます。これを水蒸気と言います!この圧力、水の量によって変化するのですが水がたくさんになると圧力が変化しなくなります。
これを飽和蒸気圧と言います!
今回は水がたくさんあると言う前提だから、酸素の他に飽和水蒸気量があるということだね!
計算するよ!
酸素と飽和水蒸気圧があることが分かったね。図にします!
メスフラスコの中には酸素と飽和水蒸気の圧力がありますね!これが外の大気圧と釣り合ってます!釣り合ってないとメスシリンダー割れちゃいますからね!
従ってメスシリンダーの酸素の圧力は酸素+飽和水蒸気圧=大気圧より
メスシリンダー内の酸素の分圧は、1.013 × 105 - 3.6 × 103 = 9.77 × 104 Pa
ここから気体の状態方程式より
PV = nRTより
n = PV/RT
= 9.77 × 104 × 0.15/(8.3 × 103 × 300)
≒ 5.9 × 10-3 mol
となります!
以上!どうでしょうか!難しかったですか?
僕も受験生の時にこの問題が出たら、間違っちゃいそうですねー!